抄録
本研究では磁気マーカーを用いた液相免疫検査法の開発を行っている。磁気センサとしてMRセンサを用いたシステムを試作し、システムの磁場感度と磁気マーカーの検出限界を調べた。また、磁気緩和測定法によって高分子ポリマーに固定したビオチンの液相での検出を行った。実験の結果、MRセンサでは10 ng程度の磁気マーカーが検出が可能であることが分かった。また、液相免疫検査では500個程度のポリマービーズの検出が可能であることが分かった。ここで、磁気マーカーの量がゼロの時の磁気信号はセンサの雑音に比べて大きくなった。これは未結合マーカーからの信号を検出しているためと考えられる。