抄録
近年のエネルギー問題、環境問題に対する需要面における省エネルギー対策として、民生部門におけるエネルギー消費量の約4分の1を占める冷暖房に着目をして、熱放射型冷暖房システムの省エネルギー利用について研究を行った。本システムはヒートポンプを用いており、冷暖房としてのエネルギー効率は優れたもの(冷房COP:3.5, 暖房COP:6.0)であるが、その成績係数COPは、外気温、ラジエータの水温、室温等によって変化することが予想される。今回は、ラジエータの設定水温に対してCOPの変化を調べることにより、より効率の良い利用法について検討を行ったので報告する。