抄録
近年,環境汚染物質の処理に効果的な方法として放電プラズマを用いた処理が利用されている.高い酸化力をもつOHラジカルやOラジカルやオゾンといった化学的活性種は水中またはその表面にパルス放電プラズマを用いることで生成される.このように生成された化学的活性種を用いることで汚染水を効果的に処理する方法が注目を集めている.以前,我々の研究室では水の表面に対する5ナノ秒のパルス放電を用いたフェノールの分解を行い,ナノ秒パルス放電の水処理に対する有用性を確認した.今回の研究では5ナノ秒パルス放電とシャワースプレー型リアクタを用いた難分解性の有機化合物の処理結果を報告する.