抄録
本研究は外部磁界で駆動する魚型マイクロロボットの旋回性能を向上させる新たな手法を提案するものである。本ロボットは推進機構に1個の永久磁石を内蔵しており、水面に垂直方向の交流磁界を印加することで尾びれを左右に揺動させて推進する。直流バイアス磁界を印加すると尾びれが偏って振動するため旋回することもできる。本報告ではこの旋回性能を向上するために、尾びれの機構とは別に、胴体部に胸びれの駆動機構を新たに取り付けた。胸びれは初期状態で下向きに取り付けてあり、永久磁石で駆動する。直流バイアス磁界で、尾びれとは反対側に偏らせて振動させることで、大幅に旋回性能を向上させることに成功した。