抄録
着磁数の自由度に利点を有する「等方性厚膜磁石」は,膜面内方向より外部に取り出す磁界を利用した小型モータへの応用が期待されており,例えばシリンダー型モータへの応用を鑑みると,400 kA/m程度の保磁力ならびに0.9 T程度の残留磁化を目標値としてその作製が進められている。本研究では,上述の目標値達成を鑑み,真空アーク蒸着法を用いた等方性ナノコンポジット磁石膜の作製において真空アーク蒸着法を用いた等方性ナノコンポジット磁石膜の作製におけるパルス放電のパラメータである「コンデンサ容量」や「印加電圧」の変化,ひいては放電エネルギーを変化させる事により,ドロプレットの量やサイズを制御し,磁気特性の向上について検討した。