抄録
従来の比較器よりも複雑な判別ができるニューラルネットワーク構造を利用した比較器を提案する。従来の比較器は、ある値に比較して、入力信号が大きいか小さいかを判別して出力する。提案する比較器は、二つの入力信号が定められた範囲内にあるか無いかを判別できる。 二つの入力信号をそれぞれ X, Y 軸にした平面において、一つのニューロンは一本の直線を境界線として、平面を分離する。複数のニューロンが生成する複数の境界線を組み合わせれば、平面上のある領域が判別できる。従って、提案する比較器に二つの入力を組み合わせて入力し、入力が平面上の定められた領域内か、領域外かを判別できる。 提案する比較器は基本的な素子のみで動作するため、従来の比較器と同様に利用できる。