抄録
近年、LSI電源の低電圧・大電流・多種化が進み、プリント基板上の多種電源に対する電流測定の必要性が高まっている。また、低電力パワーマネジメントの為、経年/温度変動の影響を受けない高精度な電流モニタのニーズがある。従来の電流センシング方法としては、コイルやパターンの抵抗値による電圧降下量から電流値を算出する方法があるが、製造ばらつきや温度変化による変動が大きく、精度が低かった。本稿では、製造ばらつきや温度変動に依存しない電流センシング技術を示し、またその応用例として、プリント基板の改造(カット、ストラップ等)を行うこと無く、電子負荷等のプロービングで手軽に消費電流の測定を行う方法を示す。