抄録
筆者らはこれまで、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)を用いた航空機の耐雷技術開発の一環として、ファスナと呼ばれる金属製ボルトが取り付けられているCFRP供試体を対象に、雷撃試験におけるファスナ周辺でのスパーク現象を光学測定技術により検出、評価している。これまで、大気中における直撃雷および間接雷試験において、ファスナ周辺からのスパークを同光学測定技術により検出し、スパーク・エネルギーを評価している。本論文では、SAEARP 5416標準の発火性混合ガス試験法に本光学測定技術を適用し、発火性混合ガス中でのファスナ付CFRP試料のスパーク現象を観測し、スパーク発生の検出と爆発発生の関係や、大気中とSAE標準ガス試験法における相違などを検討した。