抄録
ソフト磁性相とハード磁性相で構成されるSmCo5/α-Feナノコンポジット磁石は高温下で優れた磁気特性を有すると期待されている。本研究では積層型等方性SmCo5/α-Feナノコンポジット磁石についてSmCo5/α-Feの含有量がそれぞれ50%となる条件下で300Kと473Kにおける磁気特性を計算機シミュレーションによって明らかにした。また、比較としてハード相にNd2Fe14Bを用いて同様のシミュレーションを行なった。その結果300KではSmCo5系磁石とNd2Fe14B系磁石の(BH)max値はほぼ同じであったが、473KではSmCo5系磁石の方が高い(BH)max値を示した。