抄録
インクジェット技術に関する研究は太陽電池の作製やゴルフボールの印刷など様々な分野で研究がなされている。筆者らは、ロボットアームを用いて立体物にコーティングを行うための手段として、静電誘引形インクジェット方式を用いた。ロボットアームを用いて立体物の対象面に追従しつつコーティングを行うこと想定したとき、コーティング材の吐出方向が上になる場合が考えられる。静電誘引形インクジェット方式はコーティング材に電圧を印加し、電位差により吐出させるため、吐出方向に関係なくコーティングを行える可能性がある。本稿では、印加電圧やコーティング対象面の傾斜などを変化させて、上方向にコーティング材を吐出した際のコーティング結果の諸特性について述べる。