抄録
食品工場では加工の際などに混入する恐れのある金属を検出することで異物混入を防いでいる。しかし、既存の検出機は励磁コイルと検出コイルが面平行に配置され、その中を被検体が通過するようになっているため、検出機の大きさを被検体によって変える必要がある。また、異物がないとき二つの検出コイルの出力電圧の差が0に近づくように平衡状態を作るのだが製造過程の誤差などで高い平衡度をとるのが困難とされている。そこで、本研究では直交配置した各コイルを一つの平面に納めることで上記の問題を解決し、ディジタル信号処理を用いて雑音を軽減し検出感度を高めている。微小鉄球を検出することでその性能を実験的に評価した。