抄録
環境保護や農業再生などの点から、動植物の生態系を解析する研究への重要度が高まっており、ミツバチの採餌行動は、この生態系の解析をする有効な方法の一つとして注目されている。ミツバチ採餌行動を理解するためには、帰巣したミツバチと出巣するミツバチとを個体で識別して巣内の行動を観察することが重要である。そこで、ミツバチにRFタグを装着し、巣の出入り口でRFID読み取り装置とアレイ型赤外線センサ素子を用いた熱画像撮影装置とを組み合わせて検出・識別することを提案する。本論文では、その提案のうち、熱画像撮影装置により得られる画像を解析しミツバチの通過の方向を検出する手法について述べる。