抄録
交流電源で駆動する永久磁石同期電動機(PMSM)は,その堅牢さやメンテナンスの容易さから産業界で多く使用されており, パワーエレクトロニクス技術による可変速駆動や,小型化,高効率化による省エネルギーのための技術開発が進められてきている。本研究では複雑な制御演算を含むPMSMの制御システムを構築する為,高速演算で柔軟な変更が可能であるFPGA (Field Programmable Gate Array)を用いてモータ制御演算のハードウェア化を行っている。また本論文では、SiCインバータを用いてスイッチング周期と制御周期、また速度検出周期のそれぞれの高速化により、ハードウェア制御の特性を活かした高速制御系を構築し,その有効性を確認したので報告する。