抄録
情報社会の高度化により電力の安定供給が強く求められている中、変圧器や遮断器といった電力設備機器の保守は極めて重要である。そこで我々は、電力設備機器の劣化診断技術の確立及び、診断装置の開発を進めている。本研究では、基礎研究として、油入変圧器内部のタップ切り替え部で発生する放電を、模擬放電電極を用いて発生させ、検出を試みた。なお、本研究では実際の油入変圧器を用いて測定を行った。発生させた放電はAcoustic Emissionセンサで検出した。AEセンサは油中及び、変圧器容器の外側に複数個所取り付けた。得られた結果に基づき、センサの最適配置及び検出されたAE信号の周波数解析を検討した。