抄録
ナノ秒からマイクロ秒程度の非熱的な強い電界のパルスを生体細胞に印加すると,活性酸素種の産生、ブレッビング,PSの膜外移動など,通常はアポトーシスというプログラム細胞死の生体応答としてゆっくり進行する反応がパルスの印加により短時間で起こる.このように電界パルスは特異的に細胞死を誘導できることから、新しいがんの治療法として注目されている。上で述べたアポトーシスに繋がるすべての現象はCa2+の細胞内への流入から始まると言われているが、その流入メカニズムは不明である。そこで、我々の研究ではCa2+の流入に着目して、パルスの電界強度を変えながら、細胞内Ca2+の流入経路を調査した。