抄録
我々はカプセル内視鏡の多機能化について研究を行っている。カプセル内視鏡はカプセルを飲むだけで消化管内を観察できることから従来の内視鏡に比べ患者への負担を減らすことが可能である。しかし現在のカプセル内視鏡は観察機能のみであるため、病変部の詳しい観察と正確な位置への適切な治療ができるような機能が求められている。本研究では磁界と磁石の関係に着目することで、ワイヤレス駆動かつ省スペース化を図り、小型のカプセル内視鏡に搭載可能な停滞機能の開発を行っている。今回、小腸の内壁を挟み込み停滞する機構を作製し、小腸内の環境を模倣したブタの小腸での水圧実験を行った結果を報告する。