抄録
昨今ではACモータと共に、これを駆動するインバータは広く用いられている。しかし、インバータはスイッチングをするため、電流ノイズを発生させてしまう。電流ノイズの中には、主回路からグランドを通って他の電子機器に影響を与えたり、モータの軸受けに電食を引き起こしたりするコモンモードノイズが存在する。今回は、電流増幅器を用いた手法により、コモンモードノイズの低減をシミュレーションによって検討した。この手法は、モータの軸受けを流れる軸電流をトランスで検出し、それを増幅したものを別の経路に流すことで軸電流を低減する方法である。それにより、グランドに流れるコモンモードノイズも低減することができる。