相分離GISのような同軸円筒導波路におけるTEモード理解のための電磁界分布解析

抄録

電力機器の絶縁診断として、部分放電(PD)によるUHF帯の放射電磁波を検出するUHF法の適用が進んでいる。電力機器は密閉構造であるため、機器内部で発生したPD放射電磁波はTEMモードだけでなくTEやTMモードとしても伝搬することになる。他方、テキストにおける伝搬モードは、主にマイクロ波の導波管や光ファイバなどの通信分野の観点で記述されており、電力分野での適用では、基本となる方形や円筒以外に同軸円筒形状での基本モードと高次モードの電磁界分布やモードの次数mnの理解が必要である。本論文では、以上の観点から、同軸円筒形状の相分離型GISを例にとりTEmnモードの次数mnの定義や電磁界分布を解析した。