胸骨圧迫の判定システムの開発

抄録

本研究では、心肺蘇生における胸骨圧迫をリアルタイムで判定するシステムを開発した。現在、高齢化に伴う救急需要の増加と、救急活動を行う一般市民の応急手当の不安が問題となっている。本研究では救助者の不安を軽減するために、胸骨圧迫の動作をリアルタイムで評価し、それを救助者の補助とする機能を実現することを目的とした。システムは、MoveNetを用いて救助者の姿勢を推定し、胸骨圧迫の動作を評価・判定して、その結果を音声や文字で伝えて、正しくできたかを補助する。結果として、胸骨圧迫の適切な実施の判定を備えたシステムが、救助の適切な動作がされたかの不安を軽減されることが期待される。