窯業協會誌
Online ISSN : 1884-2127
Print ISSN : 0009-0255
ISSN-L : 0009-0255
鉄をドープした多結晶体アルミナとマグネシアのデッドロードクリープ法と応力緩和法による高温変形の比較
伊熊 泰郎Dinesh K. SHETTYRonald S. GORDON
著者情報
ジャーナル フリー

1983 年 91 巻 1053 号 p. 251-257

詳細
抄録

鉄をドープした多結晶体アルミナとマグネシァの高温変形をデッドロードクリープ法と応力緩和法により研究した. 線形・非線形の粘弾性が応力緩和法に重要な影響を与えるため, これら2方法から求めた見掛けのひずみ速度と応力指数にはかなり差があった. しかし, 粘性域でのひずみ速度の温度, 粒径のような主変数に対する依存性は両方法で同じであった. すなわち, 粘性域でのひずみ速度は両方法とも体積及び粒界拡散の組み合わせによる拡散クリープで律速される変形であった. マグネシァの非粘性域 (非ニュートン域) ではひずみ速度の温度, 粒径に対する依存性は両方法とも同じ結果が得られた. しかし鉄をドープしたアルミナの非粘性域では応力緩和法は温度に依存せず, 非線形粘弾性の影響を強く受けていた.

著者関連情報
© The Ceramic Society of Japan
前の記事 次の記事
feedback
Top