2009 年 24 巻 p. 105-112
廃ガラスを破砕した粗粒材料は砂や礫の代替材料としての有効利用が期待されているが,締固めを行うと粒子が側方へ流動してしまい,締固め効率が低いという問題点を持つ.そこで,ジオグリッドによる粒子の拘束効果に着目し,大型モールドを用いた室内締固め試験を行った.その結果,ジオグリッドを併用することで締固め効率が向上する結果が得られた.さらに,ジオグリッドを併用して締固めた廃ガラスリサイクル粗粒材料の三軸試験を実施した.後者の試験条件のもとでは,ジオグリッドの有無による締固め度の差は見られず,どちらも締固め度100%を超える密な状態となった.また,単調載荷時のピーク強度はジオグリッドを有する場合の方が高いが,繰返し載荷時の剛性には大きな違いは見られなかった.