抄録
高含水比土の脱水減容化の濁水のろ過処理における簡易で移設可能な低コストの処理方法として,マルチドレーン真空脱水法を提案し,その概要および特徴について論じた.また,諏訪湖において浚渫した底泥を脱水減容化する実証実験を実施した.そして,同時に実施された4MPaの高圧フィルタープレスとの比較も行った.さらに,濁水の室内ろ過実験を実施した.それらの結果,小規模で簡易な設備による1時間以内の作業工程によって易姓限界程度まで脱水できること,同じろ過面積及び浚渫土量に換算した場合には4MPaの高圧フィルタープレスの約3.3バイ以上の処理能力をゆうすること,ドレーン表面に付着した土粒子がフィルターの役目となり,排出水の透明度を向上させ,濁水処理においても有効であることを明らかにした.