脳神経外科ジャーナル
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クモ膜下出血で発症した前大脳動脈A1部解離性動脈瘤 : 性差, 解離部位, 発症様式について
上野 雅巳福田 充宏山根 一和熊田 恵介小濱 啓次
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2001 年 10 巻 6 号 p. 384-388

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抄録
頭蓋内解離性動脈瘤の報告は増加しているが, 前大脳動脈領域は稀である.今回クモ膜下出血で発症した右前大脳動脈水平部の解離性動脈瘤を経験したので報告する.術中所見ではA1部は紡錘状に拡張して暗赤色を呈しており, 同部をtrappingした.報告されている前大脳動脈解離性動脈瘤32例のうち22例は男性であった.incidentalにみつかった1例を除くとA1部に発生した11例は全例クモ膜下出血にて発症し, 末梢部に発生した20例中16例は脳梗塞で発症した.女性10例中8例はA1部に発生した.本稿では前大脳動脈解離性動脈瘤の特徴について考察する.
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© 2001 日本脳神経外科コングレス

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