脳神経外科ジャーナル
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脳血管攣縮に対するPTAとfasudil hydrochloride選択的動注療法の有用性
副田 明男村尾 健一飯原 弘二東 登志夫木暮 修治高橋 淳林 克彦大田 元長嶺 知明石橋 敏寛安榮 良悟谷口 歩福田 仁福井 直樹永田 泉
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2002 年 11 巻 10 号 p. 672-679

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抄録
クモ膜下出血後の脳血管攣縮に対するpercutaneous transluminal angioplasty(PTA)およびfasudil hydrochlorideの選択的動注療法(FHI)を用いた血管内手術の有用性と問題点を報告した.micro-balloonの到達できる病変部位に対してはPTAを,末梢部位に対してはFHIを用いることにより両者の弱点を補うことができ,脳血管攣縮に対する血管内治療は安全かつ有用であった.PTAに関してはさらなるmicro-balloonの開発,改良により,操作性,安全性が向上すると考える.FHIに関しては合併症を認めなかったが,再発をきたす例がみられ作用時間等に問題が残り,長期作用型の血管拡張薬の研究,開発がまたれる.
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© 2002 日本脳神経外科コングレス

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