脳神経外科ジャーナル
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短期間に脳動脈瘤の増大と新生をきたしたpolycystic kidney diseaseの2症例
高沢 弘樹西村 真実沼上 佳寛井上 智夫西嶌 美知春
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2006 年 15 巻 9 号 p. 636-639

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抄録
今回われわれは,比較的短期間に増大した脳動脈瘤を有するpolycystic kidney diseaseの2症例を経験した.症例1:38歳,女性,破裂前交通動脈瘤に対して緊急塞栓術施行4年5カ月後,クモ膜下出血を発症した.MRAで右中大脳動脈瘤(M1-M2移行部)の増大と中大脳動脈遠位部動脈(M3)瘤の新生が観察された.症例2:58歳,女性,5年4カ月ぶりに施行されたMRIで,脳底動脈先端の約3mm径の動脈瘤が約6.6mm径に増大し,その他両側中大脳動脈にも動脈瘤の新生を疑う所見が観察された.両症例の経過と画像所見を提示し,注意深い画像の経過観察と,動脈瘤の増大が疑われたときには速やかに治療を行うべきであることを強調した.
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© 2006 日本脳神経外科コングレス

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