脳神経外科ジャーナル
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頸椎変性疾患に対する手術手技の時代的変遷(<特集>頸椎)
安田 宗義中川 洋水野 順一高安 正和伊藤 康信
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2007 年 16 巻 8 号 p. 596-603

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抄録
頸椎変性疾患に対する手術は1950年頃から本格的な進歩が始まり,神経除圧と脊柱整復・固定を達するため,主に前方アプローチと後方アプローチが発達していった.頸椎変性疾患の診断・手術治療においては,顕微鏡の登場,画像診断技術の進歩,instrument導入の3つが果たした役割は大きく,手術中の十分な除圧とより強固な内固定を実現した.最近は低侵襲をキーワードに技術開発が続いている.しかし一方,instrumentは永久固定を保障するものではなく,神経・血管損傷などの別のリスクも生んだ.頸椎変性疾患に対する手術は機能外科的適応が多いため,常に患者の長期予後を見据えた手技を行うよう注意すべきであろう.
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© 2007 日本脳神経外科コングレス

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