脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
未破裂脳動脈瘤の治療指針 : 小未破裂脳動脈瘤の手術適応(<特集>脳血管障害におけるEBM)
米倉 正大菊池 晴彦
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2008 年 17 巻 11 号 p. 843-849

詳細
抄録
脳神経外科医が小さな破裂脳動脈瘤に数多く遭遇することとISUIAやSUAVe-Studyが述べている低い破裂率は矛盾するものではない.小さくて破裂する脳動脈瘤は,発生してから短期間に破裂しているものが多く存在することが推測された.一方,偶然に発見される小さい脳動脈瘤は,大きくなっていく過程のもので破裂しにくい動脈瘤を観察していると理解すれば,この両者の考えは納得のいくものと考えられた.すなわち5〜7mmの偶然に発見される小さな動脈瘤は,非常に破裂しにくいと結論付けられる.さらに年間破裂率だけを論ずるのではなく,動脈瘤サイズ別の生涯破裂率もこれまでの膨大な疫学から算出できることを述べた.
著者関連情報
© 2008 日本脳神経外科コングレス

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top