脳神経外科ジャーナル
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特集 良性脳腫瘍の基本的治療方針—機能温存のために—
良性脳腫瘍に対する高精度放射線治療
芝本 雄太荻野 浩幸真鍋 良彦岩渕 学緒岩田 宏満村井 太郎橋爪 知紗
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キーワード: brain neoplasm, benign, radiotherapy
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2014 年 23 巻 1 号 p. 37-42

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抄録
 高精度放射線治療の発展によって, 正常脳組織に対する照射を大幅に減らして, 腫瘍部に線量を集中することが可能となったため, 良性脳腫瘍に対する放射線治療の役割が増加している. 本稿では, 種々の高精度放射線治療装置の特徴を比較し, どの装置が良性脳腫瘍の治療に適しているかを考察する. また聴神経腫瘍, 頭蓋咽頭腫, 下垂体腺腫, 髄膜腫の最新の治療成績について, 著者らの経験を中心に紹介する. これらの腫瘍の高精度放射線治療による局所制御率は60~95%程度であるが, 腫瘍が大きい場合は制御率が不十分となる傾向があり, さらに最適な線量分割方法の検討等が必要である. また, さらに新しい粒子線治療の応用も将来の検討課題である.
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© 2014 日本脳神経外科コングレス

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