脳神経外科ジャーナル
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特集 アプローチの基本と応用
Orbitozygomatic approachとextradural temporopolar approach
—手術の工夫—
森 健太郎
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2014 年 23 巻 10 号 p. 785-793

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抄録
 Orbitozygomatic approach (OZA) とextradural temporopolar approach (EDTPA) は, ともに頭蓋底中心部に前側方からアプローチする一般的な頭蓋底テクニックである. 今回の報告では, これら手術の方法と工夫を中心に報告する. OZAは広い術野とworking angleを提供する. われわれは, OZAにおけるfrontozygomatic bar作成に際し, 眼窩にガイド用の小孔を2つ穿ち, これを利用してdiamond T-sawにて安全に骨切りを施行している. その結果, 特に骨切りが困難なmalar eminence部で最少のbone gapで骨切りを可能にしている. EDTPAは開放された海綿静脈洞越しに, 脚間槽部へのアプローチが可能となる方法である. われわれは, 海綿静脈洞外側壁の固有硬膜剝離に際し, 固有硬膜の切開をせずに, 上眼窩裂と正円孔との間で露出した固有硬膜と内膜との境界線をとっかかりにして剝離を開始するようにしている.
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© 2014 日本脳神経外科コングレス

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