抄録
クリップやコイルで治療困難な脳動脈瘤に, 開頭・血管内複合手術が行われる場合がある.
症例提示 : 1) 海綿静脈洞部巨大内頚動脈瘤に術前バルーンテスト閉塞の所見をもとにバイパス術+親動脈閉塞, 2) 破裂椎骨動脈解離の血管内親動脈閉塞術に先立ち閉塞される後下小脳動脈にバイパスを施行, 3) 巨大脳底-上小脳動脈瘤の瘤壁から起始する上小脳動脈にバイパス作成後, 瘤内コイル塞栓術, 4) 内頚動脈kissing aneurysmsに対するクリッピング術中に断念し瘤内コイル塞栓術, 5) 脳底動脈先端部瘤のコイル塞栓術中に不完全閉塞になることが判明し断念, クリッピング施行.
複合手術では両治療チームの協働が重要である.