脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
原著
手術用顕微鏡を用いた棘突起正中縦割法による頚椎椎弓拡大形成術の中期予後
—術後3年以上経過した症例の検討—
河岡 大悟花北 順哉高橋 敏行渡邊 水樹大竹 安史
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2016 年 25 巻 8 号 p. 671-681

詳細
抄録

 頚椎椎弓拡大形成術は整形外科医によって提唱された術式のためか, 脳神経外科医による長期成績報告は非常に少ない. そのためわれわれ脳神経外科医が手慣れた手術顕微鏡を用いて行った正中縦割法による同術式に対する術後成績をJOAスコア, レントゲンで評価した. 平均観察期間は5.1年で, JOAスコアは記載方法が多少異なるが (術前は看護師指導のもと患者記入, 術後は完全患者自己記入), 術前平均11.1から最終12.8へ改善し, 平均改善率は28.8%であった. さまざまなパラメーターで比較した各疾患群の術後成績に差異はなく, また他の報告や, 異なった術式間においても大差はなかった. さらなる正確性を期するにはフォロー率を上げ得る前向き調査が必要であろう.

著者関連情報
© 2016 日本脳神経外科コングレス

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top