脳神経外科ジャーナル
Online ISSN : 2187-3100
Print ISSN : 0917-950X
ISSN-L : 0917-950X
特集 脊椎・脊髄疾患
頚椎後縦靱帯骨化症の手術
菅原 卓
著者情報
ジャーナル フリー

2016 年 25 巻 9 号 p. 730-736

詳細
抄録

 頚椎後縦靱帯骨化症 (OPLL) に対する標準的な術式として, 前方アプローチによる除圧固定術と後方アプローチによる椎弓形成術が行われている. OPLLは増大傾向を示すため, 前方手術による骨化巣切除が望まれるが, 3椎間以上に及ぶものでは技術的困難と高い合併症率を伴うため後方手術が選択される傾向にある. 長期成績をもとにした術式選択基準, 硬膜骨化の予測と前方手術後髄液漏の予防, 後方手術における固定術の必要性についてコンセンサスが得られつつあるが, さらに患者の年齢・症状・全身状態を総合的に検討して術式を決定する必要がある.

著者関連情報
© 2016 日本脳神経外科コングレス
前の記事 次の記事
feedback
Top