2020 年 29 巻 9 号 p. 634-638
脳, 脊髄などの中枢神経障害による運動機能障害の回復においては, 脳, 脊髄における可塑的変化が起こっている. 脳における可塑的変化の機序の1つには皮質内抑制の脱抑制が関与し, 脊髄においては脊髄相反性抑制が関与している.
これらの神経可塑性を誘導し, 機能回復を目指す新しい治療として上肢機能障害に対するbrain machine interface, HANDS protocolが応用され, 歩行機能再建についても新たな試みとして経皮的脊髄刺激等が開発されている.