脳神経外科ジャーナル
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特別寄稿
良性脳腫瘍に対する神経内視鏡手術―今後の方向性―
渡邉 督岩味 健一郎岸田 悠吾永谷 哲也
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2020 年 29 巻 9 号 p. 642-651

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抄録

 神経内視鏡手術の利点は, 最小限の手術外傷で, 最大限の視野が得られる点である. この特徴を生かし, 良性脳腫瘍に対する内視鏡下小開頭アプローチに取り組んでいる. 画質の向上, 3D外視鏡の登場により視点の選択肢が増え, 内視鏡と外視鏡の適宜切り替えが可能となった. また, 経鼻開頭同時手術のような多視点手術にも内視鏡の利点を生かせる. 低侵襲性に加え, 広い視野角や多視点による根治性が重要である. 一方, 高齢化社会において症状を緩和する腫瘍外科治療が求められる. 栄養血管の処理, 減圧術など, 内視鏡手術の利点を生かし活用できる. 根治性, 緩和治療としての低侵襲性, いずれにおいても神経内視鏡が果たすべき役割は大きい.

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© 2020 日本脳神経外科コングレス
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