2022 年 31 巻 11 号 p. 701-710
われわれの提案するヘッドアップサージェリーは, 外視鏡と内視鏡を用いて, 視軸の自由度が高く, 視野角の広い内視鏡の利点を生かし, 視点を術野の外部, 内部で切り替え, 適切な視野を得て, 術者とscopistが息を合わせて手術を進行する方法である. 必要最小限の皮膚切開, 開頭にてアプローチは外視鏡で行い, 深部や死角の操作が必要な場面で内視鏡に切り替える. Scopistがスコープの位置, ズーム, フォーカスを微調節し, 器具と内視鏡との干渉を回避し良好な視野を確保する. 視軸の自由度により, 術者, 患者の姿勢の制限は少ない. 内視鏡・外視鏡の特徴を活用し, 死角と手術侵襲を最小限に抑えた脳神経外科手術を行うことができる.