脳神経外科ジャーナル
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特集 機能外科
経頭蓋MRガイド下集束超音波治療 (MRgFUS) の現状と可能性
平林 秀裕大西 英之福留 賢二小坂田 陽介
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2022 年 31 巻 7 号 p. 454-463

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抄録

 ExAblate Neuro 4000®は, 約1,000本の超音波ビームを凝固部位と温度をリアルタイムにモニターしながら標的に集束し, 切らずに脳の病気を治療できる画期的な装置である. 精度の高い凝固手術ができるが, 頭蓋骨の性状 (SDR) と標的の位置に影響される. 本態性振戦では, 凝固温度55℃以上で高い効果が得られ, 両側凝固手術も期待できる. パーキンソン病のジスキネジアに淡蒼球手術が有効であるが, 手術標的には議論がある. 脳腫瘍, 脳卒中, 強迫神経症, 過誤腫などにも臨床応用され, さらに血液脳関門の可逆的開放が可能で, マイクロバブルとの組み合わせにより神経難病治療のブレークスルーとなることが期待されている.

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© 2022 日本脳神経外科コングレス

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