膠芽腫は, 手術・放射線治療・化学療法による集学的治療にもかかわらず早期の再発が免れず, いまだきわめて予後不良な疾患である. ベバシズマブ療法は再発膠芽腫に対してみなしの標準治療となっているが, ベバシズマブ投与後の再発治療は確立していない. 近年, 初発・再発膠芽腫に対して従来の治療モダリティに加え, TTFieldsと腫瘍溶解性ウイルス療法が承認された. また, がんゲノムプロファイリング検査が2019年6月に保険収載されたことで, きわめて少ないながら未承認の分子標的治療薬の恩恵を受けられる事例も散見される. 再発膠芽腫に対してテモゾロミド用量強化療法を含めた新規治療の開発が急務である.