脳神経外科ジャーナル
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救命救急センターにおける脳動脈瘤の overall outcome(<特集>Overall outcome よりみた脳動脈瘤治療の問題点[1])
塩川 芳昭原 充弘斎藤 勇
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1995 年 4 巻 3 号 p. 213-218

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抄録
救命救急センターで経験された連続225例の重症くも膜下出血の患者背景,臨床像および治療成績をretrospectiveに検討した.約半数は発症60分以内,95%は6時間以内に来院しており,入院時のHunt and Kosnik gradeはGrade4が17%,Grade5が64%で,うちdead on arrivalは53例(24%)であった.血管撮影で動脈瘤を同定し得たものは103例(45%)であり,clipping手術は76例(34%)に行われた.全体で169例(75%)が死亡しており,退院時の予後(GOS)はGR5%,MD9%であった.保存的治療を行った症例はほぼ全例が死亡した.primary brain damageの重度なものに加えて,再出血,および呼吸不全による低酸素障害の付加されたものの予後が不良であった.
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© 1995 日本脳神経外科コングレス

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