脳神経外科ジャーナル
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膨大した症候性透明中隔腔に対する手術経験
川崎 史朗山本 祐司角南 典生須賀 正和吉田 秀行善家 迪彦
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1998 年 7 巻 12 号 p. 776-780

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抄録

膨大した透明中隔腔2例に対し, その症状と膨大する機序について検討しinternal cyst-sub-dural drainaageにて有効な結果を得たので報告する.症例は44歳女性と23歳男性の2例で, いずれも頑固な頭痛にて薬物療法では奏効せず, cySt様に膨大した透明中隔腔はそれぞれ18mmと17mmであつた.水頭症は認めず前者にはVerga 腔も合併.CT cisternographyではcystと髄液腔の直接交通なく, 6時間および24時間後に造影剤が淡くcyst内に貯留停滞した.手術は右前頭部よりstereotacticに脳梁経由にて直接cystを穿刺し, internal cyst-subdural drainageを作製した.術後頭痛は消失し, 中隔腔もそれぞれ9mm, 8mmに縮小した.

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© 1998 日本脳神経外科コングレス
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