日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
症例報告
Ripstein術後の糞便閉塞に対しmesh除去を必要とした1例
楠部 潤子豊田 和広徳本 憲昭池田 昌博高橋 忠照
著者情報
キーワード: Ripstein法, 直腸狭窄, 直腸脱
ジャーナル フリー

2009 年 62 巻 3 号 p. 185-189

詳細
抄録

Ripstein術後の糞便閉塞に対しmesh除去を要した1例を経験した.症例は84歳,女性.18年前に直腸脱に対してRipstein法を施行され,術後10年を過ぎた頃より便秘にともなう腸閉塞症状で入退院を繰り返していた.注腸検査およびCT検査より仙骨に固定されていたmeshの部位で直腸が狭窄しており,同部位で過長S状結腸が屈曲して骨盤内に落ち込むことで糞便閉塞が生じていると判断し,外科的治療を施行した.手術はmesh除去を含め,過長S状結腸から狭窄部直腸までを切除した.初回手術時に使用された4cm×14cm大のmeshは摘出時には1cm×10cm大となっており,病理組織学的検査にて固定部位に一致した直腸の筋層が断裂していたことから,収縮したmeshが直腸狭窄の原因であったことが示唆された.術後は定期的な排便を認め,現在術後24カ月で直腸脱の再発を認めておらず,本術式は有効であった.

著者関連情報
© 2009 日本大腸肛門病学会
前の記事 次の記事
feedback
Top