Crohn病に対する外科治療の原則は,健常部をできるだけ温存する病変部の切除である.また,線維性狭窄に対しては各種の狭窄形成術が行われ,病変に応じて消化管の可及的な温存が可能である.ストーマ造設はプアリスク症例や排便機能障害例において適応となる.術後の寛解維持療法については,6~12カ月ごとの内視鏡検査により軽度の病変では5-ASAを,中等度~高度病変に対しては免疫調節薬を加え,さらにInfliximabを用いるアルゴリズムが欧米では提唱されているが,本邦においては,これに成分栄養剤を加えたより丁寧な寛解維持療法が行われている.