日本大腸肛門病学会雑誌
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大腸早期癌のレ線診断における一・二の考察
青山 大三
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1975 年 28 巻 4 号 p. 349-351,397

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抄録

大腸早期癌診断のためのレ線検査法はブラウン法による前準備,レ線検査前のコリオパン注射と65% W/Vのバリウムによる二重造影法である..
大腸早期癌の肉眼所見は隆起性病変に限られている.したがって,それを発見するように注意しなくてはならない.
大腸内視鏡は大腸ルーチン検査には不適当であるから,レ線検査で小ポリープも見逃さないようにすべきである.
検査方法については現在の日本では略完全といってもよいと思われる.
他方,大腸早期癌の患者はどのような愁訴をもっているかがわかっていない.むしろ無愁訴が多いのでは.ないか.この問題が重要である.
林田教授の提唱する「結腸症候群」のレ線検査中にリンパ節転移のない小さい大腸準早期癌の症例を示した.

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