日本大腸肛門病学会雑誌
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大腸癌患者の食生活の検討
秤量法による実測調査
太田 昌徳
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キーワード: 食物繊維, 脂肪, 大腸癌
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1987 年 40 巻 6 号 p. 741-746

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抄録

弘前市およびその周辺の町村に在住している術後大腸癌患者45例の食事内容を45例の対照群の食事内容と比較検討した.その結果,各群の食物繊維摂取量は対照群で平均19.9g/日,大腸癌群で平均14.9g/日と大腸癌群で有意に少なく,大腸癌発生における繊維欠乏説が強く支持された.さらに大腸癌群では各栄養素摂取量も有意に少なかったが,脂肪量/繊維量比は大腸癌群の方が高い傾向にあり,大腸癌の発生には食物繊維と栄養素の摂取のバランスが重要と考えられた.また食品群別に検討すると,大腸癌群では脂肪を獣肉類から摂取する割合が高く,海藻類からの繊維摂取率が有意に少なく,脂肪・繊維の由来も重要なことが示唆された.

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