日本大腸肛門病学会雑誌
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潰瘍性大腸炎における血液凝固第XIII因子の変動
小西 文雄金澤 暁太郎武藤 徹一郎森岡 恭彦
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1987 年 40 巻 6 号 p. 766-769

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抄録

潰瘍性大腸炎における血液凝固因子を測定した報告によると,活動期においては血液血液凝固能が亢進しているとされている.しかし,現在までのところ,創傷治癒と関連の深い凝固第XIII因子に関する報告は殆どみられない.本研究では,潰瘍性大腸炎患者24名から採取した血漿37検体における凝固第XIII因子を測定した.その結果,活動期においては,同因子は減少し,その減少の程度は重症度に相関することが明かとなった.大腸における難治性の炎症巣においてXIII因子が消費されるために同因子の低下が起こるのではないかと推定された.

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