日本大腸肛門病学会雑誌
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大腸癌病巣内ペプチドおよびアミン含有細胞発現の意義
恩田 昌邦小沢 義行本庄 達哉堀 浩司炭山 嘉伸
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1992 年 45 巻 2 号 p. 161-168

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抄録

進行性大腸癌80例を対象に大腸癌病巣内のneuroendocrine含有細胞の発現が大腸癌の発育および進展にもたらす意義について免疫組織化学的に検討した.高および中分化型腺癌組織内には,多数の5HT-,中等度のPYY-と少数のSS-immunoreactivec ellsと異常に増生したVIP-immunoreactive nerve fibersの発現が観察された,低分化型腺癌組織内には,小数のPYY-と多数のGUL-immunoreactive cellsが認められた.癌の発生部位別のこれら細胞群は,発生頻度の高い部位に発現頻度と密度も高い傾向が見られた.癌の組織型別による発現状況では,分化度の高い癌ほど発現頻度が高く,かつ密度も高かった。深達度別による発現状況は,深達度の深い癌ほどこれら細胞群はかなり深い層まで出現することが確認された。結論として大腸癌の一部には多種のペプチドやアミンを産生するものもあり,これらが癌の発生,増殖,進展に強く影響を与える可能性が考えられた.

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