日本大腸肛門病学会雑誌
Online ISSN : 1882-9619
Print ISSN : 0047-1801
ISSN-L : 0047-1801
術後2年間の経過観察を行った皮膚筋炎に合併した大腸癌肝転移の1例
山田 恭司前田 壽哉千佐 俊博福田 六花野崎 久充牧角 良二四万村 司丹生谷 直樹吉岡 輝史奥村 権太安彦 篤須田 泰史桜井 丈岩崎 光彦
著者情報
キーワード: 皮膚筋炎, 結腸腫瘍
ジャーナル フリー

1999 年 52 巻 6 号 p. 499-504

詳細
抄録

皮膚筋炎は癌腫の高危険群とされ, 種々の癌腫との合併が報告されているが, 癌手術後の皮膚筋炎の病勢は軽快するとの報告としないとする報告がある.今回著者らは, 皮膚筋炎に合併した大腸癌肝転移症例で, 大腸手術, 肝手術と段階をおって皮膚筋炎の症状が軽快した1例を経験した.その後再発し, 2年間の経過を観察したが, 癌の病勢とともに皮膚筋炎症状も推移する傾向があった.1990年以降の皮膚筋炎に合併した大腸癌手術症例の報告例は自験例を含め検索し得た限りでは17例で, 1例を除き, すべての症例でなんらかの術後皮膚筋炎症状の軽快が見られている.

著者関連情報
© 日本大腸肛門病学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top