日本大腸肛門病学会雑誌
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肝動注化学療法を施行した高度肝転移を有するAlpha-Fetoprotein産生S状結腸癌の1例
山本 聖一郎, 固武 健二郎, 津浦 幸夫, 北郷 実, 小山 靖夫
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2000 年 53 巻 7 号 p. 431-436

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抄録
血清Alpha-Fetoprotein(以下,AFP)が高値を示す大腸癌はまれであり,臨床病歴の記載が明確なAFP産生大腸癌の報告例は19例であった.著者らは高度の肝転移を伴うAFP産生S状結腸癌に対して肝動注化学療法を施行した1例を経験したので報告する.
症例は49歳,男性,S状結腸癌の多発肝転移の診断で来院した.腹部CT上は肝転移の占有率は約90%で,血清AFP値は24,333ng/mlと著明な高値を示した.原発巣の狭窄,出血は高度でなく,肝機能障害が出現していたため,原発巣を切除せずに肝動注化学療法を施行し,腫瘍マーカーは一時的に低下した.6カ月後に原発巣の狭窄症状と出血が高度となりHartmann手術を施行し,その後も肝動注化学療法を継続したが,初発時から10カ月後に癌死した.AFP産生大腸癌での化学療法の奏効例の報告はないが,自験例は短期間ながら肝動注化学療法が延命に寄与した可能性がある.
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