抄録
低品位燃料を使用する産業用ボイラーにおいては,硫化腐食やバナジウム腐食が大きな問題となっている.バーナーチップやスワラー用として6種類の耐熱鋳造合金について,実缶灰を使用した腐食試験を行って耐高温腐食性を検討した.その結果,腐食は850℃までそれほど顕著ではなく,耐硫化腐食材料である50Cr50NiやSCH2の耐食性が優れていた.1050℃では50Cr50Niなどの腐食減量が急激に増加し,Cr量の高い60Cr40NiとNi添加のないSCH2が比較的優れた耐食性を示した.試験後の試料断面の組織観察,EBSD測定やEDX分析によりこれらの高温腐食のメカニズムを考察した.