2021 年 70 巻 5 号 p. 150-154
湿潤環境で塗布されたエポキシ樹脂塗料の成膜過程を解析する手法として電気化学インピーダンス(EIS)法を検討した.エポキシ樹脂およびアミン硬化剤の親疎水性が異なるモデル配合のインピーダンス特性について解析した.疎水性塗膜は親水性塗膜と比較して湿潤環境の影響を受けにくく,短時間で塗膜抵抗が発現することが分かった.また,付着力の評価結果から,ごく初期の段階から基材/塗膜界面の水分はなかったと推定した.EIS法は湿潤環境中の塗膜形成過程を解析する手法として有用であることが分かった.