2025 年 74 巻 7 号 p. 124-132
様々な環境因子(温度,湿度,光,塩分など)が複合的に作用して塗膜の防錆性能を劣化させる.しかし,それぞれの因子の影響や,それらの複合効果を評価することは難しい.防錆性能は塗膜の電気の流れ難さに相当するインピーダンスと相関が強い.そこで,交流電気特性に着目して,水分や塩分の塗膜中への浸透挙動に及ぼす,光照射の影響を調べた.その結果,光照射による材質変化が水分および/または塩分の浸入を促し,インピーダンスを低下させることがわかった.また,塗膜中に水分および/または塩分が浸入した場合,10-1s以下の緩和時間にピークを持つDRT(緩和時間分布)スペクトルが観察された.